ノンクラスプデンチャー・AIデンチャーの治療は専門医院へ・大阪大東市・野崎駅前歯科クリニック

無痛治療・口腔外科・小児歯科・入れ歯・歯の根の治療・インプラントなどお悩みの方は当院へ・AIデンチャー症例多数・連絡先・予約・電話番号はこちら

前ページ・インプラントについて①

インプラント周囲炎に侵されたインプラントは抜かなくてはいけないのか?

インプラントは骨に直接結合します。
ただ、天然歯と違い、歯根膜という線維性結合で介されているわけでなく、アンキローシスと呼ばれる病的癒着のメカニズムを利用したものです。
そのため 、インプラントの全周でなくとも、一部に回復不能なインプラント周囲炎がおこり、化膿や疼痛、機能障害が発生した場合は除去を余儀なくされます。
インプラント周囲炎は歯周病同様、周囲の骨を破壊します。
骨の破壊の結果、インプラント周囲の骨は失われていきますが、歯周病同様、周囲の骨の回復は望めません。
周囲の骨の欠損の結果露出した、インプラント体の研磨(βーTCP法)などにより回復を狙う治療もありますが、実際は難しいのが現状です。
そもそもインプラント全周のうち、インプラント周囲炎に侵されやすいのは、歯と歯の間などの清掃しにくい場所、あとはかみ合わせに問題がある場所です。
清掃しにくい部位にインプラント周囲炎がおこり、治療が必要となった場合は、清掃しにくい=治療しにくいので良好な結果は難しいでしょう。
かみ合わせに問題がある場合は、原因を除去しない限り、仮に回復したとしても再びインプラント周囲炎になるのが目に見えています。
インプラント埋入時に、かみ合わせに問題があることに気が付かない時点で問題ですが…

インプラント周囲炎に罹患した時点で、将来的に骨髄炎に至り、重篤な症状に至ることは覚悟しなくてはなりません。
ちなみに、埋め込まれたインプラントがどれくらいの確率でインプラント周囲炎を罹患するかの追跡データについてです。
日本よりはるかにインプラント先進国である、ヨーロッパ歯周病学会の報告では28~54%の人がインプラント周囲炎に罹患しているとされています。
日本では、インプラントの予後を追跡した統計は一切ありません。
インプラント治療をおこなう医療機関が、勝手に99%の成功率などとうたっているにすぎません。
なにをもって成功とするのかはわかりませんが、インプラント周囲炎を含めて考慮すると絶対にありえない数字です。

炎症が継続し続け、インプラント周囲の骨髄炎や細胞変性を引き起こす状況になったとき、インプラントは除去を必要とします。
インプラント周囲炎の行き着く先は、除去に他なりません。除去が可能であるならばですが。
健康状態により除去できなかった場合、インプラントの行く末は悲惨につきます。

インプラントをダメにする、インプラント周囲炎


まず、インプラント周囲炎はなぜおこるのか?
インプラント周囲炎の原因のほとんどが、清掃不良です。
「インプラントはきちんと清掃できれば一生大丈夫です、歯だってお手入れしなければ歯周病でダメになるでしょう」と近隣のインプラントドクターが説明しているそうです。
インプラントと天然歯が同列扱い? 実はインプラントは天然歯と違い生体防御の点で脆弱なのです。まずはそこから説明しましょう。

インプラントと天然歯の歯周病学的な防御力の違いとは

天然歯の歯周組織の防御メカニズムは、歯ぐきの上部から、
歯周ポケットにおける白血球による貪食、リンパ球による貪食ならびに抗体攻撃
上皮付着、結合組織性付着による物理的な細菌侵入の防止
歯と骨を結合している歯根膜の存在により、維持できなくなった歯は自然脱落し人体本体の保護

これに対しインプラントにあたえられている防御力は、上部より
インプラント上部の歯周ポケット相当部にあたる部位における白血球による貪食、リンパ球による貪食ならびに抗体攻撃
上皮付着による物理的な細菌侵入の防止

であり、インプラントではごく弱い上皮付着と、結合組織性付着のない弱い結合組織の付着のみに細菌侵入の防止を頼っているためです。
また、天然歯にある歯根膜には衝撃の緩和と、歯と骨との結合部は切り取り線のように維持できない場合には脱落できる特性があります。

両者の違いにおける結合組織性付着は、歯と歯ぐきを結びつける非常に強固な無二の結合です。
歯周病の治療において困難なのがこの、結合組織性付着の回復です。
そのため、周囲の骨の喪失で深くなった歯周ポケットの回復は、この結合組織性付着の回復ではなく防御力に劣る上皮付着を長範囲にわたって回復することを目標とします。
しかしながら、上皮付着では十分に防御力を発揮するのが難しいため、なかなか一生にわたって維持していくのは難しいのです。
もしインプラントにおける上皮付着の防御が完璧であるなら、歯周病に侵された歯周病の歯は、上皮付着さえ得られれば健全歯同様に健康であるといえるはずです。
インプラントの防御力の上皮付着が強固なものであるならば、わざわざ上皮付着の得られる歯周病の歯を抜いてインプラントにする必要はありません。

つまり、インプラントの細菌に対する防御機構は天然歯に対して圧倒的に劣るということがいえます。

そのため、インプラントと天然歯を同列に扱うことは全くのナンセンスといえます。

次ページ・インプラントについて③へ

前ページ・インプラントについて①へ

 


当医院について

インフォメーション

野崎駅前歯科クリニック

【 一般歯科・歯科口腔外科・小児歯科   】

予約制・健康保険取り扱い (生活保護医療券での医療給付はおこなっていません)